日本大学理工学部理工学研究所

マイクロ機能デバイス研究センター

Reserch Center for Micro Functional Devices

 

極微細センサ技術グループの研究紹介

 

熱膜式マイクロせん断応力センサの開発

 壁面せん断応力のアクティブ制御や壁面近傍の流れの計測には、微細寸法と充分な応答性を併せ持つセンサが求められる。本研究は,マイクロせん断応力計を製作し,壁面せん断応力の計測の基礎的研究を行うと共に,これを応用したアクティブ制御のセンサとしての寸法の最適化,応答性の向上を行う.より具体的には,

1) 熱伝達式マイクロセンサから構成されるマイクロせん断応力計群(1列9mm間に 200 x 200 μmのセンサ30個のアレーを3列配置したチップ)を製作する,

2) 二次元チャネル風洞内に本マイクロせん断応力計を設置して基礎データを取得する,

3) センサの形状を工夫して寸法の最適化,応答性の向上を行う。

研究者: 木村元昭(機械工学科)、宮城徳誠(短期大学部ものづくり・サイエンス総合学科)

医療用音響センサの基礎研究(安全と安心を求めて)

 現在,医療従事者の不足や遠隔地における医療施設の偏在等による地域の格差が広がり大きな社会問題となっており,解決する手段として遠隔医療が注目されている。遠隔医療を行う際には、患者の健康状態を常時観測する装置が必要となる。この問題を解決する方法として、人に対して比較的、非侵襲である医療用音響センサを用いることとし、健康状態の常時監視を目的とした心音を捕らえる圧電型マイクロホン、および循環器系の鮮明な画像の取得を目的とした2次元アレイ型の超音波トランスデューサの構造に関する検討、および試作を行い、その特性について検討を行っている。

研究者: 小野隆、三浦光(電気工学科)

ファイバブラッググレーティングを用いたヘルスモニタリングシステムの開発

 我々は橋梁やダムなどの人工構造物や危険区域等の健全度を把握するため,光ファイバのコアに微細な周期構造をもつFBG(fiber Bragg grating)によるヘルスモニタリングシステムを企図している。特定の波長を反射するFBGはひずみにより反射する波長がシフトする特性を有する。
 本研究ではFBGによる高速振動計測のために,光カップラの結合を利用した不等光路型干渉計による位相シフトとDSP(Digital Signal Processor)を組み合わせた実時間計測システムを開発している。さらに,多点ひずみ計測のために,光周波数掃引による同一反射波長のFBGと反射波長の異なるFBGの多重化を用いた方法による実時間のひずみ計測システムを構築し,ヘルスモニタリングシステムの開発を行っている。

研究者: 篠田之孝(電気工学科),小倉泉(首都大学東京)

光触媒活性を有する酸化チタン薄膜のセンサへの応用

 酸化チタン(TiO2)は,水に対する光分解反応を有することが,本多-藤嶋らによって発見された。また、TiO2は約3.2eVの比較的大きなバンドギャップを有するn型の半導体光触媒であり,励起光として紫外線を用いた時,光触媒活性が顕著であることが一般的に知られており,環境浄化等への広範囲な利用が期待されている。これまでに我々は,光触媒活性を有するTiO2薄膜の電気抵抗率が紫外線照射時において大幅に減少することを明らかにしている。

 そこで本研究では,光触媒活性を有するTiO2薄膜のセンサへの応用を目的として,電気的ならびに光学的特性を中心に種々検討を行っている。

研究者: 移川欣男,新妻清純(生産工学部)