実装化・システム設計技術グループの研究紹介
超小型人工衛星用搭載機器の小型化に関する研究
最近,大きさが10cm~20cm立方程度で質量が数kg程度の超小型人工衛星の開発や,それを用いた技術実証や観測等の研究が盛んに行われるようになっています。私達も,既に,衛星システムの基礎技術実証のための10cm立方の超小型人工衛星を開発しています。このような超小型人工衛星を用いて高度な技術立証や観測等を行うためには,加速度計やジャイロ等のセンサ類をはじめ,各種搭載機器を必要な性能を維持したまま小型化・高密度化することが必要です。そこで,私達は,高密度化に伴う耐放射線性や電磁干渉の問題を考慮しつつ,システム全体および個々の搭載機器機能を必要最小限に絞って小型化してゆくことを目指しています。
研究者: 宮崎康行(航空宇宙工学科)
ポリイミド膜を用いた容積型マイクロポンプの基礎研究
容積型マイクロポンプが幅広い分野で応用が期待され,構造や工程の簡素化や性能の向上が求められている.まず本研究では簡素に成膜可能で,優れた弾性率,耐薬品性,耐熱性,フレキシブル性を持つポリイミドを変位膜として,シリコン基板と併せて簡素なマイクロプロセスでポンプの基盤となるダイヤフラムを作製することができた。
基本特性を測定し,マイクロマシンでは難題とされる大きな変位量,優れた変位膜の復元特性,連続動作の安定性を確認することができ,ポリイミドが変位膜として有効であることが期待できる.今後はこれらの優れた性質を活かしながら弁素子や流路の作製を行い,ポンプの完成を目指している。
研究者: 今井郷充(精密機械工学科)
形状記憶合金アクチュエータで駆動するマイクロピンセットに関する研究
近年のIC製造技術の進歩によってICはより高集積化されたものとなってきている。ICの高集積化に伴い,プロセスチェックのための観察等において,超微小部品を取り扱うためのハンドリング技術への需要が高まることが予想される。
本研究は,半導体解析法の一種であるマイクロサンプリング法にて用いられるプローブ方式のマイクロハンドリングに変わることのできる小型ピンセットの設計製作を目的する。形状記憶合金アクチュエータを用いた小型ピンセットを製作し,試験試料の把持に成功した.今後は試料の寸法と材質を変えての把持試験や真空中での動作試験を行うと共にピンセット先端形状の最適化を進める。
研究者: 今井郷充(精密機械工学科)